大判例

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東京高等裁判所 昭和40年(ネ)962号 判決

ところでかゝる公益社団法人の機関の決議が無効であることの確認を求めること、即ち社員総会決議無効確認の訴、あるいは理事会決議無効確認の訴が許されるか否か、許されるとしてもその要件効果について民法上に規定はない。しかし、株式会社について商法第二五二条で株主総会決議無効確認の訴を明定しているが、これは、多数人の関与を必然として団体的法律関係の生ずる会社において、多数人に関係する法律関係の基礎となる株主総会の決議の有効無効を訴により対世的画一的に確定することは、会社の構成員のみならず会社との間に種々の法律関係にある多数人の現在の権利ならびに法律状態についての紛争解決に資するところが大であるという実益と必要にもとづくものである。この理は、営利と公益との違いはあつても、団体的法律関係の画一的処理という点では同じであつて、公益社団法人の社員総会決議の効力の有無を訴によつて確定させることの必要と実益が存する以上肯定さるべきものであり、更らには、公益社団法人の業務執行機関である理事会の決議についても、理事会の決議によつて社団、社団の構成員、およびこれと法律関係にある者に生じた権利又は法律状態について、その理事会の決議の有効無効を訴で確定させることにより、関係人間の現在の権利関係の紛争解決に役立つ場合には許されると解すべきものである。ところで被控訴人らの本訴は、本会のその主張各理事会でおこなわれた決議が実体上の事由および手続上の瑕疵によつて効力を有しないことの確定を求めるとともに、理事会でなされた理事解任・会員除名等の決議によつて被控訴人らは本会の理事および会員でないような状態にあるが、右各決議は効力を有しないので現在もなお本会の理事・会員等の地位にあることの確認を控訴人らに対し求めたものであるから、単なる過去の事実関係の存否の確定を求めたものではないし、右のように被控訴人らに存する現在の法律上の地位の不安定ないし危険を、これを争う控訴人らとの間で判決により確定することによつて除去し得るものであるから、即時確定の利益があるというべきである。従つて控訴人らのこの点についての主張は理由がない。

(福島 三和田 岡田潤)

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